某社のようにフライト日で切り替わるわけではないのが救いですが,10月6日発券分から実施されるマイレージプラス特典ルール変更が発表されました.
ストップオーバー・世界一周特典の廃止
すべての特典航空券が片道航空券の組み合わせになり,途中のストップオーバーや従来の「世界一周特典」が廃止されます.理由は「ややこしいから」だそうです.
これでアメリカンとデルタにほぼ追従したことになりますが,”Excursionist Perk” なる不思議な制度が追加されています.それは,片道特典が3つ以上あるとき,「場合により」1つが無償になるというものです.無償になるには以下の条件があります.
- 出発地域内は不可
- 最終的に出発地域に戻ってくる旅程のみ
- Excursionist Perk を使う区間は同一地域内のみ
- クラス・特典種別 (たぶんセーバー・スタンダードのこと) は直前の区間よりも必要マイル数が少なくなければならない
- 対象区間が2つ以上ある場合,最初のもののみ適用
シカゴ~ロンドン (ストップオーバー) ~パリ (ストップオーバー) ~シカゴという旅程の場合,ロンドン~パリの区間は追加徴収されません.つまり,現在の北米~ヨーロッパ往復特典と同じ必要マイル数になります.
これでストップオーバーの一部はカバーされますが,カバーされないケースもたくさんあります.
例えば,これまで北米~ヨーロッパ (ストップオーバー)~アジア~北米は単なる北米~アジアの往復特典で済んでしました.しかし,ヨーロッパ~アジアは Excursionist Perk の適用外なので,これからは (北米~ヨーロッパ) + (ヨーロッパ~アジア) + (アジア~北米) と3つの特典の組み合わせにしなければなりません.
ストップオーバーがなければアメリカ~アジアでヨーロッパを経由するのは引き続き可能と思いますが,multi-city 検索ができなくなりますので,出発地・目的地に対して直接検索結果に出てくる旅程に限られます.
変更・払戻手数料がステータス・変更タイミングで決まる
変更・払戻手数料が統合され,以下のように変わります.
ステータス | 10月6日~ (変更・払戻) | 現在 (変更) | 現在 (払戻) | ||
---|---|---|---|---|---|
61日以上前 | 60日以内 | 21日以上前 | 20日以内 | ||
1K・グローバルサービス | $0 | $0 | $0 | $0 | $0 |
プラチナ | $0 | $50 | $0 | $0 | $0 |
ゴールド | $25 | $75 | $0 | $25 | $100 |
シルバー | $50 | $100 | $0 | $50 | $125 |
一般 | $75 | $125 | $75 | $100 | $200 |
注目は次の3点あたりでしょうか.
- 手数料増のタイミングが早くなります.2ヶ月前というのはかなり厳しい感じです.
- プラチナが完全無料でなくなります.ゴールド・シルバーも必ず手数料がかかるようになります.
- 逆に,一般会員が払い戻しするのはかなり楽になります.
今までは,もとのフライトに乗れなくなったら少なくとも数回は変更を繰り返してしがみつくのがよかったわけですが,今後はとりあえず払い戻してしまえ,ということになりそうです.
Takさん
迅速な情報を有難うございます。とうとうUALのメリットにメスが入ってしまいましたか。UALが他社がやらないから私も、やらないという単純なロジックで方針を決めるのは、非常に残念です。サービスレベルが落ち目になってきた会社がやることですが、そのようになってきたことをマネジメントが明確に示したようです。10月中に来年のEU経由JP予定を2件ほど組んで、その結果、全額/一部手数料を払う事になったとしても、メリットが有るレベルの特典券だと思います。
NWエリアさん
一部無償ストップオーバーは残ったものの,おっしゃるとおりDL/AAへの盲従ですね.CEOが変わって改悪に歯止めがかかるかと思いましたが,そういうわけにはいかなかったようです.
EUストップオーバーを考えておられるならぜひ改悪前に発券すべきですね.ただFAQによれば最初のフライトを変更すると新ルールが適用されるようなので,要注意です.
変更/キャンセルは、ステイタス保持レベルにもよりますが、Takさんのコメント通り、「今後はとりあえず払い戻してしまえ」を実施しても、MAX75ドル−200ドルで、アジア➕EUがついてくるという理解で発券を実施。UAエージェントの説明では一度目の変更/キャンセルは、古いルールが、2回めからの変更/キャンセルは新ルールが適用されるようですので、良心的ともいえます。
NWエリアさん
FlyerTalkでは,10月5日以前に発券した特典をキャンセルしようとしたら新ルールの手数料を請求されたという報告もあります.UA側は指摘されてやっと間違いを認めながらも,システム上支払って後から返還を請求するしかないようで,かなり要注意です.
UA改悪残念です。
今後の発券を計画する上では、ルール上ストップオーバーができる地点でしたので問題はありませんでした。
しかし選択肢の幅が狭まるのは残念です。
今後はリージョンというのが一つ着キーワードになってくると思います。
その点では日本は独立した1リージョンなので、国際線旅程を発券する場合、逆OJは大変厳しいということになります。
ややこしいから止めると言って、かえってややこしい事になっているような気がします。
makomakoさん
残念ですね.個人的には弾丸旅行が多くてあまりS/Oを活用したことはないのですが.
確かに,ややこしいのを改善するという割に新制度に5つも条件があるのは意味不明ですね (笑).O/Jについては何も書かれていないので,ひょっとしたら全然関係ない地域のフライトを組み合わせて無理やり Excursionist Perk が使えるようにもって行くのもありなのかな?と思ったりしています.