未確認情報をもう一つ.
米系にもいわゆる「プレミアムエコノミー」に相当するシートはありますが,運賃クラスはエコノミーと区別されていません.実質上もシートピッチが広いだけでサービスやシート幅はエコノミーとほぼ同じです.これに対し,アジア・ヨーロッパではプレミアムエコノミーをエコノミーとハード・ソフト両面で明確に区別し,運賃クラスも別途設定しているエアラインが多いです.たとえばJALのプレミアムエコノミーはシートも立派で,運賃クラスはWとEが別に設定されています.
米系の中ではデルタ (コンフォートプラス) が比較的差別化に熱心で,国内線でもアルコール類が無料ですし,ファーストクラスと同じスナックが出てきて,さらに最近はエコノミーとの間にカーテンまで設けるようになりました.
どうやらデルタはこれをさらに進めて,今週からコンフォートプラスを別の運賃クラス (W) として販売を開始するようです.サービスやシートピッチはエコノミーより若干良いものの,シートそのものは全く同じなのに別クラスとすることの是非はともかくとして,これまで無料でコンフォートプラスを選べた上級会員としては気になることがいろいろあります.最悪の場合,エールフランスなどのようにエコノミーからのアップグレードはプレミアムエコノミーまで,ということになりかねません.
FlyerTalkに親切な人がいて,デルタに電話で問い合わせた結果を報告してくれました.
- ダイヤモンド・プラチナメダリオンは予約と同時にコンフォートプラスにアップグレードされる (運賃クラスWU).
- ゴールド・シルバーメダリオンは出発のそれぞれ72時間・24時間前に自動的にWUクラスにアップグレードされる.
- ゴールド・シルバーメダリオンには予約と同時にアップグレードできる券がそれぞれ4枚・2枚配付される.これを使うとWPクラスになる (別クラスということは空き状況もWとは別?)
- 一般会員がアップグレードするには,運賃差額を支払い,再発券する.
- 国内線無償アップグレードはこれまで通りファーストクラスへ.
ということで,プラチナ以上にはこれまでとほぼ同じ状況のようです.ゴールド・シルバーの自動アップグレードは,エコノミーの通路側を確保してあったのにコンフォートプラスの真ん中席に移動された,という事態もあり得るという意味でやや曲者かもしれません.
もう一つ気になるのはマイルの加算率です.現在,エールフランスなど「本物」のプレミアムエコノミー (Wクラス) に乗ると50%のクラスボーナスが付きますが,デルタの場合もそれに従うとなると上級会員にはお得すぎる感じもします.
まさかとは思いますが,これによって他社のプレミアムエコノミーが特典予約できるようになったりは・・・しないでしょうねえ.