アメリカンが機材割当ミス 2


アメリカンが,ロサンゼルス~ホノルル線に間違った機材を割り当てていたことが発覚しました.A320の代わりに737を割り当てたとかいう誰でもわかる間違いではありませんが,考えようによってはもっと重大なミスです.

洋上など,ダイバート可能な空港が近くにないルートを双発機で飛ぶ場合は,ETOPS (Extended-range Twin-engine Operational Performance Standards) という特別な認証を受けた機材を使わなければなりません.この認証を受けるには,機材とエンジンの実績,追加ラフトなどの機内装備,より厳しい整備基準などが揃っている必要があります.

ロサンゼルス~ホノルル線の場合も途中に空港はまったくありませんから,当然ETOPS認証を受けた機材を使わなければなりません.アメリカンはこのためにETOPS付きのA321を持っているのに,間違ってETOPS認証のないA321を割り当てた上に,乗客を乗せて飛んでしまったようなのです.折り返しのホノルル発便はキャンセルされ,乗客なしで本土にフェリーされました.

ETOPS認証がなくても航続距離は変わりませんからほとんどの場合は問題ありませんが,万一エンジン1つが止まるなどの事故が発生していたら凡ミスでは済まされないところでした.また,ダブルチェック・トリプルチェックが当たり前になっているはずの航空業界で,オペレーション・ディスパッチャー・パイロットが誰も気づかなかったというのも恐ろしい話です.


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2 thoughts on “アメリカンが機材割当ミス

  • Jun@SJC

    これは本当ににわかに信じられないエラーですね。
    てかパイロット、出発前チェックリストで気づけよ!
    (A320の運行資格持っているパイロットは本土内の国内線ばかり担当しているから意識に上らなかったのかな・・・)

    • tak Post author

      Jun@SJCさん

      本当に,信じられないミスですね.明示的にパイロットのチェック項目になっているのかどうかわかりませんが,そうでなくてもルート上のダイバート先候補を探すときに気づきそうなものです.
      HNL線にA321を使うようになったのは比較的最近らしいので,おっしゃるとおり慣れていなかった可能性はありますね.