共同運航・共同事業


共同運航 (コードシェア) というのは,フライトに運航する航空会社とは違う会社の便名を付けることをいいます.例えば,ANAが運航する便にユナイテッドの便名がついているような場合です.この「ユナイテッド」便の航空券はユナイテッドが販売しますので,アメリカ国内線から乗り継ぐときに通しの運賃で計算できるようになります.
ユナイテッドがバンコクから撤退後も,ANAの成田~バンコク便をコードシェアすることによって,表面上はあたかもユナイテッドでバンコクまで行けるかのように見えるわけです.
このように航空会社によっては便利なコードシェアですが,利用者からすると混乱のもとにもなります.慣れていない旅行者によくある間違いが,ANAとのコードシェアであることを知らずにユナイテッドのカウンターに行ってしまう,というものですが,これは旅程表に”UA**** Operated by ANA”などと注釈が付いているのに気づけば防げます.しかし,もっと根の深い混乱もあります.
一つは座席の事前指定で,ほとんどの場合運航する会社に電話しないと事前指定ができません.航空券を販売する会社から見るとあくまでも他社便ですから,シートマップにアクセスできないのです.
二つ目はマイルなどを使ってアップグレードする場合.2社のシステムの板ばさみになって,どちらのマイル・アップグレード券も使えない,ということになることが多いです.
しかしマイラーにとって一番困るのは,コードシェア便のマイルがどのくらい加算されるのかはっきりわからない,ということでしょう.一般にマイルの加算率は乗る航空会社と運賃コードで決まります.コードシェア便の場合は,運航する会社の加算率に従うことが多いのですが,チケットを購入するときに表示される運賃コードと,運航会社のコードが違うことがあるのです.
その点アメリカンの場合,運航会社に関わらず便名に表示される航空会社の表に従って加算されるので,あれこれ心配する必要がありません.
コードシェアよりさらに進んだ提携関係が「共同事業 (Joint Venture)」です.これは,特定の路線の収益を山分けにするという関係で,例えばANAとユナイテッド,JALとアメリカンは太平洋路線で共同事業を行っています.つまり,成田~シカゴにANA便・ユナイテッド便のどちらを使っても,収益はANAとユナイテッドで半分ずつ分け合うのです.そういう意味で,ユナイテッドで今年から導入される上級会員資格の金額基準に,ANAの太平洋路線などもコードシェアでないと入らないというのは納得がいかないのですが,ここではやめておきます.
最近はアライアンスを越えた共同事業,例えばカンタスとエミレーツ (オーストラリア~ヨーロッパ),デルタとヴァージンオーストラリア (アメリカ~オーストラリア) ・ヴァージンアトランティック (アメリカ~イギリス) などといった例もあります.

Leave a comment

メールアドレスが公開されることはありません。