航空管制で飛行機を識別するために,航空会社ごとに決められたコールサインに便名を付けて呼びかけます.コールサインはアメリカンなら American,ANAなら All Nippon とだいたい航空会社名に対応していることが多いのですが,関係者でないと意味不明なものもあります.とはいってももちろんランダムな名前ではなく,国や地域のシンボルを使う場合が多いようです.
国・地域のシンボル
エアリンガス:Shamrock
エアリンガスのマークにもなっている,クローバーに似た植物.アイルランドのシンボルなのだそうで,そういえばアメリカでも盛んなセントパトリックデーのお祭りでも見かけます.
南アフリカ航空:Springbok
(画像出典)
南アフリカにたくさんいるガゼルの一種だそうです.
ヴァージンアメリカ:Redwood
本拠地サンフランシスコの北にある森の名前.残念ながらアラスカ航空との統合で1月10日を最後に使われなくなりました.
USエアウェイズ:Cactus
「サボテン」の意味ですが,これは前身のアメリカウエスト航空が砂漠のフェニックスを本拠地にしていたから.アメリカンとの統合で使われなくなりました.
ロゴ・機材の愛称
ブリティッシュエアウェイズ:Speedbird
(Public Domain, Link)
前身 Imperial Airways が使っていた鳥のマークが起源だそうです.
パンナム:Clipper
(画像出典)
戦前の代表機ボーイング314の愛称.
FFPの名前
中華航空:Dynasty
英語名チャイナエアラインズがエアチャイナと紛らわしいので FFP の名前を使ったのでしょうか.
ヴァージンオーストラリア:Velocity
“Virgin” のコールサインはヴァージンアトランティックが取ってしまったので,これにしたのでしょうか.速そうではありますが.
その他・不明
ブリュッセル航空:Beeline
まさか Brussels Airlines の頭と尻尾をくっつけただけ?
タイガー航空:Go Cat (オーストラリア・シンガポール),Smart Cat (台湾)
ネコ科なのはわかりますが,どうせ動物にするならタイガーをそのまま使わない理由が不明です.
南アはラグビー代表チームの愛称もスプリングボクスですし、よほど思い入れがあるんでしょうね。
かっちゃんさん
ラグビーは詳しくないので知りませんでしたが,そちらもでしたか.ニュージーランドのキウィみたいなものかもしれませんね.
takさん
うーん、興味深い話題ですね。
この南アフリカ航空のSpringbokの写真を見て、カタール航空か?と思ったのは僕だけではないはず。
調べてみたところ、カタール航空はアラビアオリックスなんですね。
見比べてみたら違いははっきりしていますね。
僕の中のカタール航空のアラビアオリックスの角はこのように巻いていたのですが。
大阪球場さん
ありがとうございます.ちょっとマニアックかと思ったのですが.
確かに! 顔の形などはQRのマークにも似ていますね.恥ずかしながら,IFEの Oryx One という名前がここから来ていると初めて知りました.