A380延命
A380や747-8が開発されていた頃は,今のハブ・アンド・スポークモデルがさらに普及し,ハブ間を結ぶ大型機の需要が増えると予想されていました.しかし,実際には787やA350のような燃費がよい中型機を使って大都市へたくさんのフライトを飛ばしたり,中都市へのノンストップ便を飛ばしたりする方が便利だということになってしまい,A380も747-8も苦戦しています.A380は登場当初こそ好調でしたが,現在有効活用できているのはエミレーツぐらいではないでしょうか.後発の747-8に至っては旅客型を運航しているのはルフトハンザ・大韓航空・エアチャイナの3社しかありません.747はまだ貨物型の可能性がありますが,A380の貨物型は現状開発中止状態になっています.
A380の製造終了かと思われていた矢先,命運を握るエミレーツが36機 (うち16機はオプション) を発注してとりあえずの「延命」を果たしました.
自社製品を使ったことがないCEO
アメリカンが最近導入した737MAXは業界最小ピッチこそ免れたものの,同社の他機種より相当に座席を詰め込んでいますし,シートも硬くて薄いタイプなので,可能な限り避けるのが賢明です.
シートピッチは事前に情報が出てくるのでまだいいのですが,意外と見過ごされるのはトイレの数やサイズです.737MAXも実際に運航されて判明したのがトイレの欠陥で,レポートによると「少し大きい人は中で身動きが取れない」「シンクが小さすぎて手も入らな い」など評判は散々です.このほどアメリカンのCEOダグ・パーカーがFAたちとのミーティングでこのトイレについて聞かれ,「737MAXにはまだ乗ったことがない」と告白しました.
乗ったからといって再考するかは別とはいえ,これでは乗客のことを考えない設計が出てくるのは当然です.
ユナイテッドもプレミアムエコノミー導入
エコノミープラスでは業界を先導したユナイテッドですが,プレミアムエコノミーではかなり遅れを取っています.ようやく今年後半からプレミアムエコノミー「プレミアムプラス」を導入することがわかりました.ビジネスクラスと同じ会社 (Saks Fifth Avenue) の毛布と枕,アメニティキットが付くようです.