遅延でわかる米系エアラインの性格 2


遅延時の対応で米系エアラインの性格診断をしてみたいと思います.最初に断っておきますが,これはあくまでも典型的な対応で,実際に飛ぶときにはあまり役に立たないかもしれません.

優柔不断:アメリカン

アメリカンの場合は,かなりの確率で大幅に遅れそうな状況でも出発予定時刻を15分刻みぐらいで遅らせていくパターンが多いです.乗客が飲みに行ったまま戻ってこないのを心配しているのかもしれませんが,ゲートに釘付けにされたまま動けないのはやはり困りますし,上の画像のように夜中過ぎまで引っ張った挙句キャンセルになるぐらいなら,とっととキャンセルしてもらってホテルで休みたいとも思います.機材故障の場合は急に直る可能性もあるのでまだわかりますが,使用機材があと1時間も到着しないのに10分後に出発することになっているのは明らかに変です.

ということで,アメリカンの場合はアプリや flightaware で使用機材の状況を見つつ,実際にどのくらい遅れそうかを自分で判断するのがよさそうです.ただしハブ出発の場合は急に使用機材が変わることもありますので,頻繁にチェックする必要はあります.それでも,折り返しに少なくとも40分はかかりますから,機材変更がわかってからラウンジを出ても十分間に合います.

初志貫徹:デルタ

これに対しデルタは,最初からわりと正直な出発時刻を表示することが多いようです.また,その日のうちに運航できない場合もあくまでもキャンセルはせず,十数時間のような大幅な遅れでもとにかく飛ばす傾向があります.FAAの統計上,遅れが15分だろうが12時間だろうが同じ「遅延」なのを利用して,フライト完了率を上げるためではないかと勘ぐる向きもありますが,実際のところはわかりません.

大幅に遅れるとはいえ一応飛ぶことになっているため,先の乗り継ぎがない場合には未使用区間の払い戻しや別便への振替になかなか応じてくれないことがあります.

心機一転:ユナイテッド

ユナイテッドでは,夜のフライトが機材故障でキャンセルになった後,翌朝別の便名で代替フライトが運航されたという経験を何回かしています.乗る方としては実質的にデルタと同じですが,もとのフライトはキャンセルになり,新たに臨時便用の2000番台の便名が付くというところが違います.私の場合はいずれにしてもその日の最終便だったので,そのまま代替フライトに振り替えられて翌日飛びましたが,キャンセルされた便より後のフライトに空席があれば,そちらへ振り替えることもできたはずです.


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2 thoughts on “遅延でわかる米系エアラインの性格

  • KJ

    DLの「初志貫徹」、おっしゃる通りですね。7時間程度の遅延を日本発便で2回、日本着便で1回経験しました。国際線区間なので簡単にはフライトキャンセルできないんでしょうね。10年以上前なので現在のようにアプリで代替案が提示されるわけでもなく、ただひたすら待つしかない頃でした。最近ではホームページやアプリの運行情報・代替提案のほうがゲートのアナウンスよりも更新が早く、かえって混乱するのは良し悪しです。

    ゲートでの遅延時のアナウンスといえば、米国発の遅延ではその内容が日本語と英語でまったく異なっており、当然ながら英語のほうが具体的かつ正確でした。日本語では優柔不断かつ機体修理という抽象的な理由を繰り返しアナウンスごとに30分刻みでズルズル遅延、英語では「部品を探してるから、いつになるかわかりません」とはっきりアナウンスしていました。ご家族が迎えに来られる方はそのたびに電話されて大変だったようで、英語でのアナウンス情報を伝えると呆然とされていたことを覚えています。長文失礼しました。

    • tak Post author

      KJさん

      7時間の遅延はきついですね.1日1便しかないような国際線はまだわかるのですが,国内線でも日をまたいだ遅延を目撃したことがあり,とりあえずその一貫性には感心しました.
      アプリといえば,ゲートチェンジや出発時刻変更があると情報がプッシュされて周辺の何人もが一斉にスマホを見る,という場面はよく見ます.
      言語によるアナウンスの齟齬は確かにありますね〜.逆のケースでは,JALの機内で日本語のアナウンスはやたら詳しいのに,英語の方は要点だけでさっと終わり,「日本語もそのくらい簡潔でいいのでは!?」と思ってしまったことがあります.