ANA機が定員を超過して立ったままの乗客がいる状態でゲートを離れたという,ちょっと信じがたいニュースがありました.もともと2人分の席を買っていたのに「同じバーコードを使って搭乗手続きを行った」ため,手続きされなかった席がノーショーとして空席待ちの客に行ってしまったようで,無賃搭乗を狙ったわけではなさそうですが,一番不可解なのはゲート出発までに発覚しなかったことです.
まず乗客の方で気づくチャンスはいくらでもあります.同じ予約で2回搭乗手続きはできませんので,2回目がエラーになったのを不思議に思わなかったのでしょうか.それに搭乗券は1枚しかなかったはずですが,これでどうやってセキュリティやゲートを通過できたのかも不思議.自宅で2枚プリントしたか,一方はモバイル搭乗券を使ったのでしょうか? それにしても名前も席も同じなのに気づかないのがわかりません.また,搭乗して席がダブルブッキングになっていたらすぐにCAを呼びそうなものです.
ANAスタッフの対応も不可解です.ゲートでエラーが出たのを「2度かざしたものと思い込」んだそうですが,念のため目視で搭乗券をチェックするのが普通でしょう.さらに立ったままの乗客がいることにゲートを離れるまで気づかないのも,安全チェックがちゃんとできているのか疑問に思われても仕方ありません.客に遠慮してチェックが疎かになるようでは本末転倒です.
アメリカであれば,乗客の方に悪意がなければセキュリティ前のID照合で発覚していたでしょう.また,米系のFAは全員着席しないとドアを閉めないので,乗客が立ったままゲートを離れることもほとんどあり得ないはずです.
この問題ですが、国内では新聞、テレビでも結構取り上げられていました。
問題の乗客は、40代の父親と10代の息子だそうです。息子が誤って父親の2次元バーコードをスマホにダウンロードしてかざしたそうです。そのため、搭乗手続きが完了していない息子の座席がノーショー扱いで売り出され、定員超過になったと。
10代の息子が気づかないのは仕方無いにせよ、係員はもっと早く気づいてもいいはずなのですが…
出町の柳さん
なるほど,やはりモバイル搭乗券でしたか.Jun@SJCさんのリンク先にありましたが,保安検査でもゲートでも二度かざしだと思ったというのはお粗末すぎますね.
http://www.aviationwire.jp/archives/101757
ここに詳しく書いてありますが、親子両者が親のモバイル搭乗券をダウンロードしたみたいですね。(故意なのか?)
問題は手荷物検査場と搭乗口の2箇所で機械の方はちゃんとエラーを出しているのに、両方とも人間が「気を利かせて」通してしまっていることですね。
ちなみに日本の国内線はIDとの照合はありません。
Jun@SJCさん
さすが aviationwire は詳しいですね.購入してあるのにわざわざ同じ搭乗券を使おうとしたとは考えにくいですが,ひょっとしたら正規運賃で後から払い戻そうと思っていた可能性もありますね.いくら2人続けてとはいっても「二度かざし」になりそうなくらいの間隔で連続スキャンできるとは思えないので,2箇所とも通過できてしまったのは信じられません.
アメリカの方式に慣れているので,他国の国内線に乗るといつも他人が乗ってもわからないなと思ってしまいます.
ちょっと状況は違いますが、10年ほど前に成田発ソウル行きのアシアナに搭乗した際に、ほぼ同時刻に臨時便がもう1便ありました。
便名をよく確認しないで間違った便の方に搭乗できてしました。搭乗ゲートでもチケットをよく見ていなかったようです。
結局座席には既に人が座っておりここで間違った便に乗ったことがわかって、本来の便に乗り換えました。
空席であればそのまま乗って行ってしまっていたかもしれないです。
sabana_grandeさん
昔はスキャナなどなく搭乗券を目視で確認していたので,乗り間違いはよくあったでしょうね.スキャナがある今は信じられませんが,急なゲート変更があったときに間違って乗ったという話はたまに聞きます.この場合は行先が違うことが多いので悲劇ですが (笑).
・・・とここまで書いて思い出しました.地元からDLでDTW便に乗るとき,前のDTW便が遅れて搭乗が始まったときに自分の便と勘違いしてスキャナを通過し,ブリッジまで行ったことがあります.なんとグランドスタッフまで便名を間違えて登録してしまい,次の便の搭乗券で通過できてしまったのでした.
以前、ANAの国内線で、B列席のチケットを受け取って、普通に機内に入ると、AC列しか無い!なんて事がありました。
その時もドアを閉めたんですANAさんは!驚き!
結局は機材変更の手違いか、人数分の座席は有りましたが、かなりの乗客が座席難民になっていました。
手際が非常に悪く、ドアを閉めたまま、空港内でかなり待たされた記憶があります。
それ以来、ANAは極力避けています。
ana@sfcさん
ええっ! それはかなりお粗末・・・ 機材変更があったのにゲートの設定を変更し忘れていたようですね.たぶん,ゲートで読み取った座席番号と実際の座席番号が違うので,重量・重心計算がごちゃごちゃになったものと思われます (笑).
いずれにしても,まだ着席していない乗客がいるのにドアを閉めてしまうのはやめたほうがいいと思います.JALもそうなんでしょうか?
今回の件は驚きですね。セキュリティとゲートと2回チェックがあるのにスルーできているというチェックの甘さ。
ドアクローズしちゃったのもちょっと考えられませんね。誰も子供の搭乗券確認してないのでしょうか?
JALでは、ちゃんとドアクローズ前にきちんと確認していたようですよ。
donさん
その通りですね.セキュリティはANAの責任ではありませんが (CTSの事件を思い出しました),どちらもすり抜けられたというのは驚きです.ドアが閉まったらいつ機体が動き出してもおかしくないわけで,いくら定時出発したくても全員着席を確認するのが当然だと思います.