三大アライアンス徹底比較 (1) ネットワーク 2


アライアンスは,マイレージプログラムに次ぐ航空業界最大の発明ではないでしょうか.マイレージプログラムがあったとしても,アライアンスがなければマイルは貯まりにくいですし,特典を1社のフライトでしか使えないのでは特典旅行の面白みはぐっと薄れますので,少なくとも私はここまでのマイラーにはならなかったと思います.もちろん,乗継を簡単にするなどの効果もありますが,それならコードシェアで十分です.

どのアライアンスをメインにするかはいろいろな要素を勘案して決めることになりますが,まずはネットワークが鍵になると思います.自分の住んでいるところや行きたいところへあまり飛んでいないアライアンスでは使いにくいですね.

各アライアンスの地域ごとの正式メンバー数,就航国・都市数,年間フライト数を表にまとめました.

スターアライアンス スカイチーム ワンワールド
正式メンバー数 27 20 15
北米 2 2 1
南米 2 1 2
アジア・太平洋 9 7 5
ヨーロッパ・中東 11 9 7
アフリカ 3 1 0
年間乗客数 (100万人) 638 612 513
就航国数 193 177 155
就航都市数 1321 1052 1010

スターアライアンスが最大なのは予想通りでしたが,乗客数や就航国数でスカイチームが意外と肉薄しているのに驚きました.ワンワールドは南米でどうにか互角ですが,アジアやヨーロッパでの弱さが目立ちます.アフリカはスターアライアンスの一人勝ち状態です.

規模のわりにスカイチームの存在感がないなあと思ったので (私だけ?),メンバーの質も重要なのかもしれないということで2015年の SkyTrax ランキングとの関係を調べてみました.もちろんこのランキングも絶対的なものではありませんが,アライアンスに所属するエアラインはすべて3スター以上ということは何らかの相関はありそうです.なお,なぜかマレーシア航空は漏れているので,ワンワールドについてはこれを除いた14社で割合を計算しています.

これを見ると,5・4スターの割合がスターアライアンスとワンワールドが43・44%なのに対し,スカイチームは35%とかなり低めです.中身を見ても,スカイチーム唯一の5スターであるガルーダは実際に評判がいいようですが,4スターでもエールフランスはともかくとして中国南方航空やサウジアラビア航空がトップクラスに入ってしまうというのは,確かに見劣りします.

SkyTraxランク  スターアライアンス  スカイチーム  ワンワールド
5 Star 3 (11%) 1 (5%) 2 (14%)
4 Star 9 (33%) 6 (30%) 4 (29%)
3 Star 15 (56%) 13 (65%) 8 (57%)

いつになるかわかりませんが,次回はステータス特典を見てみます.


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2 thoughts on “三大アライアンス徹底比較 (1) ネットワーク

  • shoji

    表で見ると感じていた通りで改めて愕然とします。
    ここ5年ほどはJALメインなのでワンワールド利用がメインです。
    アジア内しか飛びませんが提携関係が本当にプアです。アジア内ではマーレシア、スリランカ、キャセイとありますがキャセイしか使えないのでなかなか思うように使えないのが残念です。
    スター(ANA)から移ってきてワンワールド(JAL)のシステムのプアなところと提携がプアなのが非常に残念だなぁと思っています。

    • tak Post author

      shojiさん

      そうですね,アジア内の選択肢は限られますね.北米~ヨーロッパもほぼBAしかない (最近AAも特典枠を空けるようになりましたが) のでサーチャージがかかって大変です.ただ私の場合アジアへJL/CXが使えるだけでも十分です (笑).
      次回はステータスについて書きますが,ワンワールドでは他社エメラルド会員をちゃんと厚遇してくれるところが気に入っています.