キューバ危機以降,アメリカとキューバの間の国交が途絶えたのに伴い,アメリカ人がキューバへ行くのは原則禁止されました.渡航するには布教・教育活動か親族訪問目的で特別に許可を得る必要があり,持ち帰ることのできる物品 (人気は葉巻やラム酒) にも厳しい制限がありました.もちろんアメリカからの直行便はなく,マイアミなど特定の空港からのチャーター便をつかまえなければなりません.一応,いったんカナダやメキシコに飛び,そこから定期便に乗るという裏口はあります.
しかし,昨年12月にキューバがアメリカ人スパイを釈放したのをきっかけに国交が回復し,7月にはアメリカのキューバ大使館,8月にはハバナのアメリカ大使館がそれぞれ54年ぶりに再オープンしました.
さて,そうなると期待されるのはアメリカ人による観光の合法化とアメリカからの定期便の復活です.合法化が先かと思ったら,定期便開設の合意が先にできてしまいました.これを受けて各社とも定期便をスタートする意向を示していますが,アメリカ人が単なる観光目的で行くのは依然として非合法なので,どこまで需要が出るかは不透明なところもあります.
とはいえ,われわれ日本人には関係ないので,本当に定期便ができてアメリカから行きやすくなるのは歓迎です.