乗継時間をどのくらい確保すべきかというのは,なかなか難しい問題です.長いに越したことはありませんが,長すぎるのも時間がもったいないし,前後の予定でそうもいかないこともあります.
目安として,最短乗継時間というのが空港・航空会社・フライトの組み合わせごとに決まっていて,ExpertFlyerなどで調べられます.成田での標準の最短乗継時間は国際線間が1時間,国内線間 (あまりいないでしょうが) が20分となっています.ただしこれはあくまでも標準で例外もたくさんあり,例えばアメリカン国際線からJAL国内線の場合は原則1時間20分などとなっていますし,ターミナル移動が必要な場合はもっと長くなります.
この最短乗継時間を満たす組み合わせであれば,航空券検索には普通に出てきます.フライトが定刻に着けばほとんど問題ない時間ですが,もちろん定刻に着く保証はないですし,慣れない空港だとゲートからゲートへの移動に時間がかかるかもしれません.国際線で到着するなら入国審査・税関の列の長さがかなりの不確定要素になります.よほど急ぐ場合でない限り,最短乗継時間ぎりぎりの旅程は避けた方が無難でしょう.
同じ航空券で,最短乗継時間を確保してあったのに不運にも実際に乗り継げなかった場合は,天候や入国審査が理由であっても次の空いている便に振り替えてもらうことができます.ただし,次の便が翌日までないときにホテル代が出るかどうかは,遅延の理由や会員ステータスによると思います.
別チケットの場合はそのような対応をしてもらえないのが原則ですが,アメリカンだけは例外です.ワンワールド便へ・から乗り継ぐ場合は,別チケットであっても同じチケットと同様に振り替えなどの対応をしてもらえることになっています.
私がフライトを選ぶときは,以下のようなことを考えます.
- フライトの遅延可能性.予約サイトによっては定時到着率が表示されますので,参考になります.一般に朝出発の便は機材が前夜着いていることが多く,定刻に出発できる可能性が高いでしょう.路線別ではやはり幹線が優先され,下請けの地方路線は遅れ・欠航の可能性が高いです.
- 空港の大きさ,空港に慣れているかどうか.
- 季節と天候.夏は雷,冬は雪の多いところは要注意です.サンフランシスコの朝の霧も要注意ですね.
- 空港の混雑度.最近はどこの空港も混んでいますが,ニューヨークやシカゴは空域自体が慢性的に混んでいる印象があり,ちょっとしたことでどんどん遅れが積み重なっていく可能性が高いと思います.
乗継が危ない場合はなるべく早めに,できれば出発空港で対処するのが望ましいです.そのためには最初の便の遅延を早めに察知しなければなりませんが,航空会社の公式発表は必ずしも素早くないので,自衛策が必要です.
有効な方法の一つが,使用予定機材の状況を調べることです.FlightAware で搭乗予定便を表示させると,”Track inbound flight” というリンクが表示されます (USエアウェイズなど一部表示されない航空会社もありますし,ユナイテッド,アメリカンなど自社ウェブサイトでもこの情報を出してところもあります).これをクリックしていくと機材の状況を次々とさかのぼることができ,どこかで遅れているとやばいことがわかるわけです.ただし途中で機材が変更されることもありますから,こまめに調べる必要はあります.
これを見て遅れそうであればフライトの変更を考えます.あまり並んでいなければカスタマーサービスカウンター,あるいは電話がよいでしょう.ゲートの係員でもいいのですが,忙しくて複雑な変更には対応してもらえない可能性もあります.いずれにしても,空席状況を自分で調べ,希望の便をはっきりさせてから相談するのが早いです.
また旅行記をアップする予定ですが,先日のサンフランシスコ出張で微妙な状況に遭遇しました.
朝地元を出発し,デルタのデトロイト経由でサンフランシスコへ飛ぶことになっていました.デトロイトの乗継時間が48分しかありませんでしたが,機材は前夜到着しているはずなので,大丈夫だろうと踏んだのです.
ところが,当日朝デルタから連絡があったのは,意外にもデトロイト~サンフランシスコ便の遅延.約1時間遅れるということでした.FlightAwareで調べるとシアトルからの夜行便が遅れるようです.サンフランシスコでの予定にはほとんど問題なく,むしろ乗り継ぎに余裕ができていいかも,というぐらいでした.
一応代替便を探してみると,デトロイト便より少し後に出るシンシナティ便に乗ると,当初の予定より30分遅く,つまり遅れる便に乗った場合に比べて30分ほど早く着けることがわかりました.しかし心配なのはシンシナティでの乗継が38分しかないことです.それほど大きな空港ではありませんが,初めての空港であるという懸念材料があります.
その上,地元の天気がかなり不安でした.前夜から時折雷雲が通過する天気で,デトロイト便は一応定刻の表示になっていますがやや怪しい.雷でも飛行機は飛べますが,荷物の積み込み,給油などの作業が危険なのです.デトロイトの天気は特に問題ないので,サンフランシスコ便がこれ以上遅れる心配はなさそうです.そんなわけで,30分程度のためにあがくよりも,天気の悪い地元を早く離れるのが得策だろうという結論に達し,フライトは変更しないことにしました.
結果的には変更しないで大正解.予想通り,雷雲通過中に地上の作業が中断したせいで給油トラックの順番待ちが発生し,デトロイト便は1時間以上遅れてやっと出発.サンフランシスコ便が遅れてくれたおかげで無事に乗り継げました.この調子ではシンシナティ便もかなり遅れたでしょうから,乗り継げなかった可能性が高いと思います.
さすがTakさんですね~。勉強になります。
10月にバンコク経由でドバイに行くのですが、行きは1時間10分、帰りは55分の乗継時間です。(55分が最低乗継時間)
もちろん、このようなスケジュールにはしたく無かったのですが、どうしてもその便の選択にせざるを得なく。。。
Takさんにお世話になった、冬のアメリカではデンバー経由便から直行便に変更したことが功を奏しましたが、あくまでそのような多様な選択肢から選べるのは、アメリカのように航空網が発達していることが条件でして・・・。
ま、運を天に任せつつ。
年末には、広島=>ソウル=>北京=>コペンハーゲンと移動予定で、
ソウル=>北京は、ほぼ同時刻にアシアナとチャイナエアが選べるのですが、心情的にはアシアナを選びたいというのが人情では無いですか?
でも、アシアナは5分先発にも関わらず、5分遅れ到着で、スカンジナビア航空への乗継時間を満たさないので、チャイナエアしか選べないんです。。。
でもでもでも、面白いのが、アシアナとチャイナエアを比較すると、アシアナは乱れに乱れまくってまして、対してチャイナエアはほぼ定時運行。これって、自国の航空会社には・・・的なものがあるのでしょうか?天候だけに関わらず、お国柄的な情報も、ご存知であればぜひ知りたいです。
チャイナエア CA124
http://www.flightradar24.com/flight/ca124
アシアナ OZ333
http://www.flightradar24.com/flight/oz333
って、以前見たときより拮抗してますね・・・笑
ちなみに、乗継先のホテルをキャンセルしなくてはいけなくなったときって、航空会社からキャンセル料などの補償はあるのでしょうか?(takさんの場合、ホテルがtakさんのグレードを見て、請求しなさそうですが)
お好み焼きは広島風さん
バンコクで55分はぎりぎりですが,便数が少ないと仕方ないですね.
中国ではATC遅延が慢性化していて,混雑時は中国系エアラインの発着が優先されるという噂を聞いたことがあります.実体験がないので真偽のほどはわかりませんが・・・ 本当だとするとCAの方が定時になる可能性が高いですね.
> ちなみに、乗継先のホテルをキャンセルしなくてはいけなくなったときって、航空会社からキャンセル料などの補償はあるのでしょうか?(takさんの場合、ホテルがtakさんのグレードを見て、請求しなさそうですが)
天候の場合はないと思っていたほうがいいでしょうね.駄目もとで交渉したら少しマイルをくれるかもしれませんが.機材故障の場合も,その場での交渉は大変だし時間ももったいない (夜遅い場合が多い) ので,後で証拠を揃えてカスタマーサービスと交渉するのがよいと思います.どちらかといえば,ステータスの有無に関わらずホテルの方が融通が利くような気がします.
最近CAのロングフライトを利用しましたが、2時間
遅れでした。その理由は機内でも私の聞き取れた
限りでは説明はありませんでした。もちろん謝罪の言葉もなし。
近くにいた乗客によると、出国トラブルのあった
乗客がいたとか。
サービスは以前より良くなったとはいえ、うーん!!
ただ座席だけはフラットでよかったですよ。
食事も??? シャンパンはとてもまずかったです。
アメニティはどこかも偽ブランドのような品でした。
まだまだ改善の余地がたっぷりありそうです。
中国国内線はフライトがキャンセルになったり、
長時間のディレイがあった経験があるので、定期運
行率にも偽装があるのでは。
正直のところ、OZとCAでは残念ながら直接比べられる
レベルではありません。
数年後には見違えることを期待しています。
sabana_grandeさん
私も最近CAのFに乗りましたが,おっしゃるとおりシートはともかくサービスや食事の点ではOZや日系に遠く及ばない感じでした.座席はJALのに似てますね.
私の場合は幸い遅延などはありませんでしたが,中国はよく遅れるとか,アフターケアがひどいという話は聞きます.
先日乗ったCAの短距離国際線では、長距離ほどサービスが悪い感じはしませんでした。
ただ、小型機で機内の頭上の収納スペースは大して広くないのに、ビジネスクラスの
一角にど~んと救命ボートが積んであったり、新聞やCAの荷物が置いてあったりと
満席だったら乗客の手荷物は収納できないのではと思ってしまうくらいでした。
その後乗ったNHでは、CAの気配りが2ランクくらい違うなと実感した次第です。
その分NHのCAは気疲れするのでしょうね。
sabana_grandeさん
きゅ,救命ボートですか!? それはさすがに他では見たことがありません・・・ 脱出スライダーがそのまま救命ボートになるんじゃなかったんでしたっけ(笑).
確かに気配りの点では日系にかなうところはあまりない気がします.中国の場合はは客も客かもしれませんが(笑),米系では客の方が気を遣っている感じがしないでもないです.まあ,アメリカも自己中な人は多いですが.