機内のリソース共有


ほとんどのフライトでは機内が2~4クラス (エコノミー・プレミアムエコノミー・ビジネス・ファースト) に分かれており,クラスごとに座席だけでなくトイレやサービスアイテムにも区別があります.これをクラス間で共有するのはどこまで許されるのでしょう?
座席は,特別な場合を除き許されないというのは大方の共通認識だと思います.つまり,急病や座席の故障などによる例外は別にして,エコノミーの客が勝手にビジネスクラスに座ったら,強制的に戻されるのが当然でしょう.機内食や飲み物も,普通は上のクラスのものを勝手に取ることはできません.
トイレも,少なくとも機内アナウンスでは自分のクラスにあるものを使うように言われます.飛行中はカーテンで仕切られて別のクラスの区域へは行きにくいものですが,米系ではエコノミーの前の方の客がファーストクラスのトイレを使うのはそれほど珍しくなく,FAも特に注意しないことが多いです.
それ以外のサービスアイテムになると,ちょっと境界線が曖昧になってきます.例えば毛布は? 国内線の毛布にそもそもクラスの区別があるのかどうか知らないのですが,あっても差はほとんどないでしょうから,そのくらいはいいのではという気もします.国際線のはかなり立派ですから,問題があるかもしれません.
アメリカでは特に問題になるのは頭上の収納.国内線だと,たまにエコノミーの客がファーストクラスのセクションにある収納に自分の荷物を入れて後ろへ歩いていくのを見かけますが,ファースト客が全員搭乗済みならともかく,まだならちょっと問題でしょうね.最終的に空いていれば,FAの許可をもらって入れることはあるようです.
逆に,上のクラスの乗客が下のクラスのものを使うのはどうなんでしょう? 席を交換したい人はあまりいないでしょうが (アップグレード前の席の方が好みだったことはありますが),アメリカ国内線ファーストクラスの食事なら,エコノミーで売っているサンドイッチの方がいいというのも理解できなくもないことがあります (笑).その場合にきっちりお金を取るかどうかは,航空会社の度量の問題ですね.

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