Pre-Check対象者を犬が選ぶ!? 8


アメリカの空港のセキュリティチェックで “TSA Pre✓” (Pre-Check) という看板を見ますが,これはノートPC・規定内の液体物などをカバンから取り出さなくてよい (9/11以前の) 簡素化されたセキュリティチェックが行われるレーンです.ここを通れるかどうかは搭乗券に “TSA Pre” と書いてあるかどうかで判断できます.

Pre-Checkは,危険度の低い乗客のセキュリティチェックを簡素化し,危険度の高い乗客やフライトにTSAのリソースを集中させる目的で始まりました.これまで,以下のように段階的に導入されてきています.

  1. Pre-Checkが始まった当初は,TSAが米系エアラインの上級会員からランダムに対象者を選んでいました.これだけ頻繁に飛んで問題を起こしていないのだから大丈夫だろう,という論理なのでしょうか.私も当時ユナイテッド1Kとして9割ぐらいの確率で選ばれていたと思います.
  2. その後グローバルエントリー保持者も対象になりました.グローバルエントリーを取得するには入国管理局で面接を受け,バックグラウンドチェックに通る必要があるので,当然といえば当然でしょう.初めは永住者のグローバルエントリー保持者が弾かれるという問題がありましたが,それが解決してからは私も必ず対象になっています.
  3. さらにその後,TSAが独自にPre-Checkプログラムを始めました.85ドルを払い,面接とバックグラウンドチェックに通ればPre-Check用のKnown Traveler Numberがもらえるというものです.グローバルエントリーと同じく米国籍者と永住者のみ対象なので,ビザで滞在している外国人は申請できません.
  4. さらにまたその後,事前に登録された乗客情報をもとにTSAが安全と判断した乗客をPre-Check対象にする,ということが始まりました.上記1~3のどれにも該当しないのにときどきPre-Check対象になるのはこれが理由です.
  5. さらにさらにまたその後,通常レーンが混雑している時間帯を中心にTSA係員が「観察」して安全と判断した乗客をPre-Checkレーンに誘導する,ということが行われ始めました.

最後の2つはPre-Checkレーンの列を無駄に長くする上に,慣れていない人がPCを取り出そうとしたりして余計に時間がかかる,とまともな方法でPre-Check対象になっている人には評判が悪かったようです.また,TSAが「危険な乗客」の特徴として挙げた項目に意味がないと批判されたりもしました.

しばらくこの運用が続いていたのですが,2と3の方法でPre-Checkを使う人が十分増えたと判断したのか,9月14日から1, 4, 5が廃止されました.つまり,ビザで滞在する外国人がPre-Check対象になる道が閉ざされたことになります.逆に2と3の人にとってはPre-Checkレーンが断然使いやすくなる朗報・・・のはずでした.

ところが,TSAは同時にPre-Check対象者を選ぶ別の方法を始めるようなのです.それがこちら.

  1. TSAの犬 (スパイではなく,canine=K-9つまり警察犬のように訓練を受けた犬) によるスクリーニングを通った乗客をPre-Checkレーンに誘導する.

犬? 爆薬の臭いにでも反応するように訓練された犬なのでしょうか・・・? なぜかTSA係員より信頼できそうな気もしますが.

いずれにしても,次回アメリカの空港でセキュリティチェックの列に並んだときに犬がやってきても,驚く必要はありません.


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8 thoughts on “Pre-Check対象者を犬が選ぶ!?

  • 大阪球場

    >>>訓練された犬なのでしょうか・・・? なぜかTSA係員より信頼できそうな気もしますが

    思わずプッと吹き出しました!紳士的かつ控えめな表現ですが、思いは粗野かつストレートな僕と同じはず?です。

    TSAねー、一部には楽しく安全に航空旅行ができるように努めてくれている人もいますが、元犯罪者で再犯する者や権力?をかざすドアホもいて、あまりTSAの職員に言い評判は聞きませんね。

    • tak Post author

      大阪球場さん

      ええ,まさにお察しのとおりで (笑).田舎の空港はまだましですが,NYCなどは態度の悪い人が多いイメージがあります.実際にテロリスト発見の実績を挙げるどころか,覆面係員が持ち込んだ銃が素通りしてしまったというニュースもありましたし,評判は悪いですね.

  • 白熊

    Takさん、

    >ビザで滞在する外国人がPre-Check対象になる道が閉ざされたことになります
    まさしく私がこのパターンなのですが、この方針が出てから乗った前回のSCL修行の4区間、今回の地元+LHRの2区間がTSA Pre-Checkです、犬に選ばれた訳ではありません(笑) ちなみにマイルの登録先はAA会員(PLT)で、早くも前言撤回なのかな?と思われる状況です。

    これからLHR+DOH+MAD+FRAと回ってきます!

    • tak Post author

      白熊さん

      返信遅くなってすみません.
      あれ? Pre-check通りましたか・・・ 実は私もこの週末AAのクレジットカードを持っているだけでステータスもない人とAA国内線に乗りましたが,なぜかその人もPre-Checkに通っていました.その人はGCあり・GEなしですが,そもそも国内線では関係ないはずで,どうもTSAのやることはわかりませんね.

      > これからLHR+DOH+MAD+FRAと回ってきます!
      もうフライトは終わった頃でしょうか? DOH-MADは先を越されてしまいましたね (笑).

      • 白熊

        Takさん、

        帰りのFRA-PHL-地元の2区間でもPre-check通りましたので、以前の上級会員での適用時より通る確率が上がっている気がします。

        すべてのフライトはほぼ順調でしたが、PHLへの到着が15分遅れの上、感謝祭最終日の影響か入国審査は長蛇の列なのにVISA用のブースには3名の係官しかおらず、1時間45分後の接続便に乗るのは絶望的な進み方だったので、AAに電話をして後続便を押さえてもらい、ほぼ2時間かかった入国審査を終えてなんとか同日に帰宅できました。私が着く20分ぐらい前からヨーロッパ方面からのフライトが3~4便とメキシコ方面からの1便がまとまって到着したのが混雑の原因のようですが、ほかのフライトもほぼオンタイムだったので本質的には入国審査の怠慢な気がしますが、就労VISAにもGlobal Entryを開放して欲しいものです。。。

        • tak Post author

          白熊さん

          そういえばPre-checkレーンの列は長くなる一方のような気がしますので,かえって確率が上がっているのは本当かもしれません.
          LAXならともかく (苦笑),PHLでイミグレに2時間は異常ですね・・・ サンクスギビングで係官が確保できなかったのかもしれませんが,旅行客も多い日なのでなんとかしてほしいところです.今はESTAでも機械が使えますから,ビザ保持者が一番大変ですね.

          • 白熊

            Takさん、

            >今はESTAでも機械が使えますから,ビザ保持者が一番大変ですね.

            この日はUS Citizenも長い列になっていたので、ESTA組もVISA組と同じVistorに並ばされていましたので、Vistor側の混雑に更に拍車が掛かったと思われます。係官が少ないのとCitizenの列がクリアしてもCitizen側からどんどん回していかないとかすごーく非効率的な運用でイライラが募りました。日本パスポート+VISAなんて質問もなく、いつも右手の指紋と撮影で終了なのでローリスクな扱いのはずなので、是非グローバルエントリーやCitizen側で処理をさせてほしいですが、マイノリティなので変化は期待できませんね。。。

          • tak Post author

            白熊さん

            それはかなりイラつきそうです・・・ 空いた列に移動させてくれないのもイラつきますが,非常に unfair な移動のさせかたをされて,自分がその恩恵を受けられない列にいた場合もイラつきますよね.それで自国籍者用の列のすぐ隣に並んでみたりするのですが,そういうときに限ってうまくいきません (笑).