アメリカの大半の州 (アリゾナ・ハワイを除く) では,夏の間時計を1時間進めます.日本では夏時間 (ヨーロッパではSummer Time) と呼ばれますが,アメリカではDaylight Saving Timeと呼ばれます.つまり日照を利用して電力を節約するための時間調整なのです.今年は,今夜 (11月3日早朝) が夏時間から冬時間に切り替わる日になっています.
時間の変更は土曜日の夜中 (日曜日の早朝) 2時に起こります.夏時間から冬時間になるときは1時59分59秒から1時0分0秒に戻り,冬時間から夏時間になるときは1時59分59秒から3時0分0秒に飛びます.今夜はいつもより1時間余計に寝られます(笑).
いきなり1時間ずれるといろいろ混乱しそうですが,アメリカに住んでいる人は慣れているのか,特に日常生活に問題が起こった記憶はありません.いくつか時計を手動で直さないといけないのが面倒なぐらいです.携帯やパソコンは自動で直ってくれます.
ただ飛行機のダイヤ,特に夏時間を採用している地域と採用していない地域を結ぶ便は時刻の調整が必要です.また,夏時間から冬時間になるときに1時台が2回あるのが混乱のもとになりそうです.先日乗ったばかりのエバー航空31便 (JFK~台北) が午前1時45分発だったので,今夜の便がどうなるのか気になって調べてみました.
11/1 JFK 1:20 – TPE 5:30+1
11/2 設定なし
11/3 JFK 0:50 – TPE 5:00+1
11/4 JFK 0:20 – TPE 5:30+1
冬時間になったらJFK発を1時間早めて台北到着を同じ時刻にするようですが,機材折り返しの関係か,それともやはり1時台を避けるためか,移行日だけ出発・到着を30分早めるという対応をしています.
飛行機の場合は点と点を結ぶので,夜中の1時台に出発するケース以外は出発か到着を1時間ずらせばすむ話ですが,1時間の間に何度も停車する列車の場合はそう簡単ではないようです.アムトラックが取っている対処法を知ってちょっと驚きました.
夏時間→冬時間の場合,時間が戻った後の最初の停車駅で1時間停車し,時計が追いつくのを待って発車するそうです.無駄な気もしますが,1時台に乗ろうとする人がどっちに合わせればよいかわからなくなるので,やむを得ないのでしょうか.
冬時間→夏時間の変更時はさらに恐ろしい方法を取ります.というか何もしないという方が正しく,そのまま1時間遅れで発車して,途中遅れを取り戻すように頑張るのだそうです.アムトラックの場合,1時間程度のずれは確かに誤差の範囲内ではありますが・・・