最適な搭乗方式 4


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昔はファーストクラスの乗客が最後に搭乗していたそうです.冷静に考えれば狭い機内に閉じ込められている時間は短ければ短いほどいいはずですし,上級クラスほど席が前方にあるので後から乗る方が理にかなっているような気がしますが,いつの間にか逆転してしまいました.今もファーストクラス客を最後に搭乗させるのは大韓航空などごく少数ではないでしょうか.

乗客を搭乗させる順番はエアラインにとって永遠の課題です.少なくとも米系は絶えず試行錯誤しているような感じがあり,乗客全員を満足させるソリューションは見つかっていないようです.いくつもの利害関係が対立するためでしょう.

  • エアラインとしては,機材の折り返し時間を最短にするために搭乗にかかる時間を最短にするのが望ましいはずです.
  • 乗客としては頭上の収納スペースを確保したいという要求があるので,ファースト・ビジネスクラスの客や上級会員を先に乗せてあげることになります.ところが,そういう人に限って前の方に座るので,後方席の客が待たされることになります.
  • さらには地上職員の手間という問題もあります.搭乗方式が複雑になるほど理解できない人が増え,間違って乗ろうとする人を止めるための手間と時間がかかります.だからといってなあなあで乗せると,ちゃんと正しい順番で乗る人から文句が出ます.

米系でこの点いいのは意外にもユナイテッドです.ゲートエリアが狭い場合を除き搭乗グループごとに列ができるようになっているので,早くから並びたい人にも自分のグループの最後に乗りたい人にもわかりやすくなっています.ただしここは2列を交互に使う方式を実験していたそうで,しばらく乗らない間に変わっているかもしれません.

アメリカンデルタは優先レーンと一般レーンの2列しかありません.レーンごとに列ができるわけでもなく,なんとなくその周辺にたむろしているだけなので,目の前にいる人が自分と同じグループなのか後のグループなのか見分けがつきません.どちらかと言えば,グループに番号が付いていて迷う人がいないアメリカンの方がマシでしょうか.デルタは「プレミアム」と「スカイプライオリティ」が紛らわしいらしく,混乱している人をよく見かけます.

なお,研究によれば一列おきに窓側から乗せるか,ランダムに乗せるのが一番早いそうです.座席が決まっていないサウスウエストでは,結果的に人の少ないところから座っていくことになり,一番理想に近い乗せ方をしていることになるのかもしれません.エコノミーを後方から乗せるエアラインも多いですが,これは同じ場所に乗客が集中するためかえって遅くなると思います.


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4 thoughts on “最適な搭乗方式

    • tak Post author

      A300-600Rさん

      ずいぶん緻密なシミュレーションですね! やはり適当な間隔を空けて乗せるのがいいようです.本人も書いておられますが,パラメータにもよるような気がするので (アメリカはローラーボードを持ち込む人が多く,平均的に身体が大きいので席の出入りに時間がかかるとか・・・笑),もう少しいろいろ調べたいところではあります.上級会員の優先搭乗が全部ぶち壊してしまいますし・・・(笑)

      • A300-600R

        ここには書いてないんですが、全体の数%を優先搭乗でランダムに先に乗せるとそれがバッファーになるようで、どの方法でもターン数減るらしいです。
        なんとも不思議な。

        • tak Post author

          A300-600Rさん

          なるほど.いずれにしても,ランダムというのがキーワードのような気がします.上級会員はほとんど前方や非常口付近に集中しているので,席の分布を考えると現行の方法ではランダムとは言えませんね.