自家用機ならともかく,大手エアラインではかなり珍しい事件が起きました.7月7日夜,サウスダコタ州ラピッドシティに向かっていたデルタ航空機が,間違って近くのエルスワース空軍基地に着陸してしまったのです.計器着陸ならありえないミスなのでもちろん有視界でアプローチしていたわけですが,FlyerTalk によれば夜間だった上に滑走路の方向や周辺の地形が似ていたのが原因ではとのこと.飛行機は2時間半後再び離陸し,結局予定より3時間遅れてラピッドシティに到着しました.
間違って着陸した滑走路が短すぎたり,空軍基地の方で同時に離着陸しようとする飛行機がいたりしたら大変なことになっていたかもしれません.また空軍基地ということで離陸するまで軍人が2人乗り込んで警戒にあたり,窓のシェードを閉めさせられたようです.パイロットは,ラピッドシティ到着後調査が済むまでラインセンス一時停止という処分を受けています.
なお,この2空港はわりと紛らわしいようで,2004年にもノースウェスト機が全く同じ間違いをしました.このときのパイロットは結局クビになったことを考えると,今回もうっかりミスでは済まされない可能性が高いです.
パイロットは離陸直前まで自動フライト装置でも利用していたのでしょうかね。コ−パイロットはどうしていたのでしょうか。
ケアレスミスに伴う余計な離発着の苦痛、時間のロス、フラストレーション、Deltaは乗客へはどのようなお詫びをしたのでしょうか、航空会社DELTAのカスタマーケアの対応を自ら公開してもらいたいものです。
NWエリアさん
計器着陸ならむしろ間違えないはず (周波数さえ合っていれば) なので,かなり前から有視界にしていたのだと思います.おっしゃるとおり,2人の相互チェックが機能していたかが調査の焦点になりそうです.
メカニカルで3時間遅れというのは大きいですがありえない話でもないので,補償はマイルかバウチャーといったところでしょうか.