悪天候・機材故障による遅延・キャンセルはつきものですが,うまく対処すれば被害を最小限に食い止められます.
事前調査
事前にできる対策として,あらかじめ遅延・キャンセルの可能性が高い空港・フライトを調べ,それを避けるようにするということがあります.完全に避けることはできなくても,乗継時間を長めに取るなどの対策はできるかもしれません.
- 国内線に限って言えば,一般には朝のフライト・幹線の方が定時率が高くなります.
- シカゴの雪,ダラスの雷雨,サンフランシスコの霧など空港・季節ごとのクセも知っておくとよいでしょう.
- フライトごとの定時率は FlightAware, ExpertFlyer などで調べられます.
- 悪天候が予想される場合は,2〜3日前にエアラインの方から無料変更の特別ルールを発動することがあります.エアラインのウェブサイトをこまめにチェックしましょう.
あとは万一不測の事態が発生しても金銭的被害を最小限にするために,補償が充実しているクレジットカードを使うことが考えられます.Citiで実際に補償を請求した体験はこちら.
遅延・キャンセル時の対応
不幸にして遅延・キャンセルに遭ったら,同じフライトの他の乗客に先駆けてフライトを変更してもらうための初期対応が重要です.
- フライト24時間前あたりから FlightAware を使って使用予定機材の状況をチェックします.どこかで遅れていたら,自分のフライトも遅れる可能性が高くなりますが,実際にエアラインが遅延を発表しないと対応してくれないことも多いです.
- もとのフライトがアップグレードされていた場合,新しいフライトでもアップグレードが維持されることがあります.
- 機材故障が原因で1泊しなければならなくなった場合,ホテルはエアラインが手配してくれますが,質はいまいちのことが多いです.クレジットカードの保険で下りるようなら自分で手配した方がよいかもしれません.
私の実体験もいくつか.
- 悪天候対策でバックアップフライト手配:その1・その2
- デルタ→アメリカンへの振替
- 最終レグ破棄予定だったためにややこしくなった例
- 悪天候による連続キャンセルで足止め
- アメリカンで別切りからノンストップへ振替
また,グローバル・フライヤーさんには他社への振替の経験をゲスト記事に書いていただきました.
EUのルール
アメリカなどでは天候理由の遅延・キャンセルではエアラインからの補償が一切ないのが普通ですが,EUではよほどのことがない限りエアラインが補償しなければならないルールになっています.
その他の不測の事態
直前の遅延・キャンセルとは少し違いますが,それ以外にもいくつか不測の事態があります.