アメリカの航空会社提携クレジットカード事情


ご存知の方も多いと思いますが,アメリカはクレジットカード大国です.スターバックスでコーヒー1杯買うにもクレジットカードで支払う人をよく見かけます.私もすっかり現金を持ち歩かなくなり,$40も持っていれば多い方です.
カード会社側の顧客獲得競争も激しいようで,いろいろな特典を付けて売り込もうとします.航空会社提携のクレジットカードの場合,特典としてよくあるのはボーナスマイル,手荷物預け無料 (アメリカ国内線はほとんどが有料),優先搭乗などですが,ボーナスマイルの量が半端でないことが多いです.通常*ヶ月以内に一定金額以上をそのカードで支払う,という条件が付きますが,25,000マイルなどというのは少ない方で,40,000~50,000マイルならまあまあ,中には期間限定で75,000~100,000マイルということもあります.こうなるとボーナスマイルだけでヨーロッパ往復などということも可能になってしまいます.航空会社としても,マイルをカード会社に売ることで簡単に現金が手に入るので,本業以上に利益の出る商売になっているようです.
実際に飛ぶときの特典も,一番低いエリートステータス並みについているクレジットカードが少なくありません.私はデルタをたまにしか利用しませんが,提携しているアメックスのカードを持っているので (どちらかというと70,000マイルのボーナスが主目的でしたが),無料で手荷物を預けることができます.
ただ,アメリカで注意しなければならないのが,個人の信用度 (クレジット) が「クレジットスコア」として数値化されており,あまりたくさんのクレジットカードを申請すると,借金が増えるリスクがあると判断されてクレジットスコアが下がってしまうことです.クレジットカード会社や銀行はこれを使ってカードを発行するかどうかやローンの利率などを決めますので,クレジットスコアはあまり下げたくないところです.
また,クレジットスコア制度は外国人がアメリカに来てクレジットカードを作ったりローンを組んだりするときの障壁になります.アメリカに来たばかりの人は信用度を判断するデータ (クレジットヒストリー) が全くありませんので,最低のスコアからスタートしなければならず,クレジットカードをなかなか発行してもらえません.一方,クレジットカードがないとヒストリーがないままなのでスコアがいつまでたっても上がらない,という鶏と卵の問題に直面します.
日本では,アメリカ赴任者向けに,日本での履歴をもとに審査しながら,アメリカのクレジットヒストリーに残るというクレジットカードを発行してくれるところがあります.私もそれを持って来てしばらく使っていましたが,渡米数ヵ月後にアメリカで初めて作ったクレジットカードの限度額はなんと$1,000でした.

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