私はユナイテッド (UA) のPremier 1Kに加えて,アメリカン (AA) のエグゼクティブ・プラチナ (Executive Platinum) のステータスも持っています.ただ,このステータスは本来必要なマイル数 (100,000マイル) を飛ばずに裏口入学的に獲得したものなので,その顛末をちょっと説明したいと思います.
ご存知の方も多いと思いますが,ここ数年ユナイテッドとコンチネンタル (CO) が合併に向けた統合作業を続けていましたが,昨年 (2012年) 3月3日に最終段階である予約システムの統合が行われました.細かく言うと,3月2日深夜に両方の予約システムを停止し,数時間かけて新システムにデータを移行,そして3月3日未明に新システムを立ち上げたのです.
大きなシステム統合にトラブルはつきものですが,今回も例外ではなく,新システム立ち上げ後は予約が消えたり,アップグレードが正常に処理されなかったりといったトラブルが相次ぎました.それは運航にも影響を及ぼし,統合後しばらくは遅延が大幅に増えました.カスタマーサービスの電話もつながりにくくなったので,トラブルの解決にもそれまで以上の時間がかかることにもなりました.
当然,エリート会員たちは怒りました.また,合併に伴いそれまで非常に充実していたUAのステータス特典がCO側に合わせて改悪されてきたことも火に油を注ぎました.
そこに目をつけたのが,前年 (2011年) 経営破綻を宣言し,なんとか顧客を獲得したがっていたAAです.新UAのエリート会員たちに,同等レベルのステータスを無条件に与えるという動きに出たのです.
私の場合,たまたま3月2日の夜と3月3日早朝のUA便に乗らなければならないという状況だったわりには,3月3日の便で搭乗口の機械が搭乗券のバーコードを読めないというトラブルで若干遅れたぐらいで実害は少なかったのですが,この機会にAAを試してみようという気になりました.
5月10日にAAdvantage (AAのマイレージプログラム) のカスタマーサービスに電話し,送られたメールに1Kメンバーカードのスキャンを添付して返信すると,2週間ほど後にエグゼクティブ・プラチナのステータスがもらえ,さらに8月末までに30,000マイル飛べばアップグレード券8枚がもらえるということでした.そして6月6日になって,12月末までに55,000マイル飛べば翌年も同じステータスが継続できるという連絡が来ました.
その後,本来UAかスターアライアンスで飛ぶはずだったルートをAA,JAL,ブリティッシュエアウェイズなどに移した結果,両方のハードルをクリアしたので,今年もエグゼクティブ・プラチナを継続し,合計16枚のアップグレード券をもらうことができたわけです.代わりに,UAの1K達成がかなりぎりぎりになってしまいましたが.